
任天堂がメルカリ、Yahoo!フリマ、楽天ラクマなどフリマサイトとの不正な出品行為を防止する取り組みを締結した。
サービス事業者による能動的な出品削除対応や情報共有を含む連携体制の構築などが盛り込まれている。
今までこのような協力はなかった

転売ヤーの存在が多く知られるようになったのは、2010年代にフリマサイトが登場してからだ。今までも様々な商品が転売された。店舗による転売対策があれど、フリマサイトとの協力体制がなされたのは初。
出品者はペナルティがあるかも

どのような対策がなされるかというと、出品者はもちろん出品取り消しの他に悪質と認められればアカウント停止の可能性がある。根本的に転売ヤーは複数アカウントを所持している可能性もあり、どこまで抑止効果があるのか不明なんだ。
アカウント停止などの措置が講じられなければ転売ヤーは気にせずに出品するので抑止力となりえない。しかも現状では電話番号があればアカウントを作れるから問題ない転売ヤーも多そう。
購入者のペナルティは?
1番大切なのは購入者側にペナルティがあるかどうか。アカウント停止などの具体的な措置がなければ転売ヤーから買う人間も多いだろう。
転売は買う人間がいるから成り立つ
根本的に転売は買う人間がいるから成立する。
誰も買わなければ在庫として抱えることとなり、定価より安い利益のない価格で出品せざるを得ない。
「ニワトリと卵、どちらが先か」のように転売ヤーと購入者双方がいて成り立つ。
そして購入者に対してペナルティを科すのはプラットフォームとしてはしたくない。だから購入者のペナルティの有無が重要である。
実際は購入者に対してペナルティを科すのは難しく転売の抑止はできないと思う。
転売ヤーはノーダメージ

ネット上のニュースサイトなどでは転売ヤー終了と話題になっているが実はノーダメージなんだ。
ノーダメージである理由を説明していく。
在庫を持っていない
転売のリスクは在庫なんだ。これがお知らせとして通知されずに購入したSwitch2の出品が削除されればダメージがあるかもしれない。しかし、発売前だ。誰も在庫を持っていない。持っているのは任天堂だけだ。
ECサイト大手はキャンセル可能
そしてECサイトは出荷前ならキャンセルできるから実質ノーダメージなんだ。
店舗予約分は買わなければいいだけ
店舗予約分についてはお金は支払ってはいないわけだし、買わなければ良いだけだろう。
実際、複数当選した善良なゲーマーも購入辞退はするだろうから転売ヤーとの見極めが難しい。
ライト層は撤退
フリマサイトを主戦場としているライトな転売ヤーは撤退して終わり。
なんなら知り合いに定価で譲ることで感謝されることもあるかもしれない。完璧なマッチポンプ。
ゲーム買取店が主戦場に

ゲーム買取店が主戦場となるだろう。そして価格をどうするか問題だ。高ければ袋叩きに合う可能性がある。
ネット炎上は必ずするはずだし、行き過ぎた業務妨害をするネットユーザーも出る可能性がある。彼らは自身の正義や楽しみのためなら時として犯罪行為や権利の侵害などを行うからだ。
また、大手買取店だと新品も販売しているから買取価格を上げるのは厳しい。フリマサイトとの協力をしてまで販売を禁止する任天堂が、どのような対策をするかは見ものだ。
商機がなくなるだけ
Switch2の転売対策によって転売ヤーは商機がなくなり、余ったお金で新たな転売商材を仕入れるだけなんだ。
そもそも転売ヤーは一部の商材が赤字でも問題ない。トータルで利益が出ることが重要。だから資金を回すために利益0でも売る可能性があるし、赤字で損切りする。
ハッピーセットごときの失敗でやめるわけがない。
誰も損しない
じゃあこの対策がダメなのかというとそういったことは全くなく、誰も損しない素晴らしい対策だ。
転売ヤーは損しないし、ユーザーはゲームを手にすることができる。フリマサイトは転売ヤーによって炎上しないし、小売店も転売ヤー対策をした価値があるだろう。
いつ手に入るか
いつ手に入るか気になっている人も多いと思うが、14日以降の予約は当たりやすくなるだろうと予測する。複数当選や転売ヤーの中でも5日の予約分を買わない人が多いからだ。
抽選としては9日以降発表の14日以降の販売分に関しては手に入りやすくなるかもしれない。
ここまでは転売対策がきちんとなされればの話だ。
実際の対策について
フリマ各社のお知らせが更新された。それによると以下のような内容となっている。
メルカリはオークションの中止

悪質な詐欺行為等、利用規約等に抵触する可能性のある出品の削除
権利者の許諾なくWEBサイト等から商品画像を転載する出品(著作権侵害)の削除
高額商品の販売等における本人確認の実施
「Nintendo Switch 2」本体の出品における「オークション機能」の利用停止
(出典:メルカリびよりWebサイト)
ヤフオク&Yahooフリマは出品禁止
Yahoo!オークションでは、6/5(木)発売の「Nintendo Switch 2」本体において、その話題性の高さから取引環境の混乱を招く恐れや不正な出品行為が行われる可能性があるため、発売後も当面の間は出品を禁止いたします。 またあわせて、ガイドラインの改定を行います。
(出典:Yahoo!オークション Webサイト)
楽天フリマは手元にない商品の出品について

発売日前の出品はお控えいただきますようお願いいたします。
禁止行為または疑いのある出品を確認した場合、商品ページの削除などの対応を行っておりますのでご注意ください。
(出典:ラクマplus Webサイト)
これらのことからわかるのは転売対策を行うとしているのはヤフオク&Yahoo!フリマのみだということだ。
ラクマとメルカリは転売可能
メルカリやラクマは転売ヤー対策ではなく不正出品などの禁止。つまり在庫なしで出品する行為やSwitch 2の箱だけ売るといった詐欺行為の禁止に過ぎない。
ヤフオクとYahoo!フリマのような転売禁止の例を出してしまうとほかの商品も禁止せざるを得なくなるからだ。というのも他にも転売されている商品がある中で、それはOK、それはダメというのは線引きが難しいからだ。一定の基準を設けない以上誰かから不満が出るのは明白なんだ。
いつまで禁止なのか
また、ヤフオクとYahoo!フリマは禁止の期限は未定となっているが、期限の策定も難しい。短ければただのクールタイムとなってしまう。これもSwitch2が生産が継続されるから可能な対応で、初回生産のみのものだと転売ヤーが在庫を寝かして売るだけとなってしまう。
転売対策というのは難しいものであるとわかる。
まとめ

Switch 2の転売対策についてまとめるとヤフオク&Yahoo!フリマ以外では転売可能であるという結論だ。
転売のお墨付き
これらお知らせで通知された内容は今まで転売されてきたモノでも禁止となる行為だ。つまり、実質的には野放し。どうぞウチのルールを守って転売してくださいと言っているに過ぎない。
ネットで炎上していない
これらはネットで炎上しているわけではないんだ。なぜなら誰も各社のプレリリースを読まないし、見ない。よって転売対策をしたという事実のみが独り歩きする。
対策したというポーズ
今回もネットユーザーは対策したと言う情報に踊らされてぬか喜びしただけなんだ。実際には大した対策はなされていない。なぜなら転売ができる現状が変わっていないから。
情弱は騙される
情報は正しく正確に把握する必要がある。各社のお知らせを見れば転売に対する措置について詳しくわかる。任天堂という一方当事者のプレリリースのみを信頼し、鵜呑みにするのは危険だ。
また、メディアもSwitch2が転売対策されるという内容だけで記事にした。ヤフオク&Yahooフリマの出品禁止が大きく取り上げられる一方、メルカリやラクマの対応については記事になっていない。
炎上すれば変わるかも
幸いにもまだ発売までにも時間がある。この間にネットで炎上すれば各社の対応も変わるかもしれない。
個人的には
27日の任天堂のお知らせを読んだ時点では皆と同じようにフリマサイト各社がヤフオク&Yahoo!フリマのように禁止にすると思っていた。だから転売ヤーは激減すると思っていたんだけど実際にはそこまで甘くなかった。
2025/05/28160時点の記事です。