
転売ヤー
この言葉を聞くだけでアレルギーが出る人もいると思うんだけど、転売ヤーが問題視されてから月日が経ったのも事実。
未だ転売ヤーはいなくならないし、転売は減っていない。転売ヤーを取り巻く環境は変化していないのが事実だ。
ということは政府はそれほど問題視してない。もしかしたら「どうぞやってください」という意見なのかもしれない。ということでマクドナルドが転売問題で炎上して話題だから個人的に転売ヤーについて考察してみたんだけど悪いとは言えないという結論に至った。
未だに転売ヤー批判の意見が沢山あるのでそれについて個人的見解を述べながら意見していく。
日本は楽して稼ぐのを嫌う

日本は苦労して稼ぐことに意義を感じる人が多くて、最近は違う考え方の人も多いんだけど未だにその風潮があるのも事実。
というのも他人が稼いでいることに嫌悪感を感じる人が多いんだ。
つまり転売ヤーは苦労して稼いでいるようには見えないし、人のふんどしで相撲を取るから嫌われるんだ。
社会的問題がある転売は規制された

転売は規制されたから悪という意見もあるんだけど、コンサートのチケットやコロナ禍のマスク、備蓄米など社会活動に影響を及ぼすものは規制されているんだ。
つまり現在行われている転売は社会に問題を与えないと判断されているんだ。なぜなら政府は転売を規制した事実があるから。
転売屋のせいで品薄にはならない

基本的には物の価格は需要と供給のバランスでしか決まらない。
つまり、皆が欲しいと思っていても数が足りないモノの値段は上がるということなんだ。
これに対する反論として「いや需要100に対して供給100であれば売り切れるから問題ない」という理論はあるんだけど、この場合でも基本的に需要が1増えれば需要が供給を上回る。
だから大量生産されていたものでも終売後には価値が上がるし、需要と供給が釣り合っていれば高騰する土台となる。
貴重なものは価値が上がる
当たり前だけど貴重なものは値上がりするんだ。だからといって無限に値段が上がるわけではない。
購入者が妥当だと思う値段でしか売れないんだ。これは逆も同じ。
いくらセールだからといって需要がなければ売れない。
商品の価値は定価なのか
多くの人は、商品の価値をメーカーが設定した定価と考えているんだ。
そもそも論として商品の価値は定価なのかということだ。
多くのモノは定価よりも安い適正価格として値引きされて販売されている。これの恩恵を受けるのであれば適正価格として高い価格も受け入れなければならない。
商品の価値には、希少なものを手に入れるという心理的な価値も含まれているからなんだ。これは体験にもお金を払っているという感覚に近しい。
少数生産のモノについて

しかし、少数生産のモノは転売ヤーによって買い占めができるから問題となるんだ。
これも転売ヤー以外のコレクターが買った場合でも売り切れるため、価格は高騰する。なぜならコレクターは売らないから。欲しい人がいれば市場に存在しないモノの価値が上がるため、コレクターが引退で放出された場合には高騰する。
少数生産のモノの実列
実例として京都の高島屋でスーパードルフィーという高級な人形発売されたんだ。それがすべて買い占められて転売された例があるんだけど、これが面白い。

産経新聞の記事なんだけど先着50人というルールを守っているし、店側の問題でしかない。
海外の人間も欲しい
中国の通販サイトに転売されたことが問題視されているんだけど、これは世界的に人気がある「スーパードルフィー」というシリーズで中国人も欲しいというわけ。
そもそも人気の商品が日本の店舗で限定発売されていることが原因なんだ。これが買えるのは京都の高島屋に行ける人間だけだ。
買い占めの問題
供給がごく僅かなモノは買い占めできるから問題なんだけど、そもそも供給量が少なければ需要を満たすことはできない。だから買えない人間は存在する。今回もしコレクターが在庫を買った場合にはいくらお金を出しても買うことができないだろう。
だけど転売によってお金を払えば手に入るのでお金持ちの立場では逆にありがたいんだ。
趣味の予算が減るのが問題

転売によって趣味に使えるお金が減るからコンテンツの衰退を招くから悪である。という意見なんだけど、
どこにコストを払うかの違いでしかない。
例えばの話なんだけど、発売日に開店前から並ぶという行動は時間というコストを支払って手に入れているに過ぎないんだ。一方、転売ヤーから買う人間はその時間というコストをお金で買っていると考えられる。
金銭的なコストを支払っているか、時間というコストを支払っているかに過ぎない。
時間はお金よりも払っているコストが可視化されにくいから問題になっていないだけなんだ。
転売ヤーによってコンテンツが廃れる
上記の問題点を発展させたものとしてコンテンツの衰退を嘆く声があるんだけど、それは企業が考えることで転売を抑制出来なかった企業に責任がある。
社会的には買い占めヤーの方が問題

個人的な意見になるんだけど社会的には同じ商品を買い占めるほうが問題だ。なぜなら一部商品のみ買い占めることで転売ヤーを呼び込む原因となる。
ミニカー界隈ではシリーズの5台セットの中で人気の車種1台のみ買い占められるため、メーカーは生産数を調整することができなく転売を助長する。
希少性バイアスによって更に売れる
人間はロボットではないから論理的には正しくないおかしな行動をしてしまうことがあるんだ。つまり、感情で行動をしてしまうということ。
だから品切れと言われると沢山買ってしまうし、その商品について知らなくても気になって買ってしまう。
今まで1つしか買われなかったものが無くなるかもしれないとして複数買われることにもなる。ないという状態は消費を加速させるんだ。
品薄が更なる品薄を呼ぶことはあってもそれに転売ヤーによる影響は関係ない。
希少性バイアスとは
希少性バイアスについて説明するんだけど、「手に入りにくい」「数が少ない」と感じるものほど、その価値を実際よりも高く評価してしまうという人間の心理的な傾向のことなんだ。
「限定品」「残りわずか」「今だけのセール」といった言葉は、強く惹きつけられる。これは、希少なものを手に入れることで満足感や優越感を得たい、あるいは手に入れられない機会損失を避けたいという本能的な心理が影響しているんだ。
転売ヤーは経済活動の一種

どこまで言っても経済活動の自由でしかないんだ。なぜなら実店舗では入荷数の偏りがどうしても存在するし、店舗限定の商品は店舗がそもそも近くにないため、入手が難しいなどの事情が存在するからだ。
付加価値に対してお金を出せるか
結局のところ手に入らないモノに対して価値を提示するしかないんだ。それは時間であったり、お金であったりはするんだけど根本的には手に入らないのが悪い。つまりメーカーが悪いということで締めくくるとする。